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2013年03月23日

戦場のメリークリスマス 大島渚監督



大島渚監督の追悼上映がご近所でされていたので、みてきました。
この「戦場のメリークリスマス」は、自分が小学生の頃に、色物or傑作と評価が分かれた作品です。
地元での上映は何かのご縁!として、見てきました。

第二次世界大戦末期のジャワにある日本軍の俘虜キャンプで起こるあれこれのお話です。
物語は4人の男たちを軸にすすんでいきます。

叩き上げで暴力的でも人間味あふれる鬼軍曹:ハラ。
2.26事件に加われず、死に場所を求めているであろう過酷な俘虜施設にはインテリ、デリケート、かつナイーブ過ぎるヨノイ大佐。
酸いも甘いも噛み分けた日本シンパのローレンス。
弟を守ってやれなかった罪悪感を抱えているデビット・ボウイ演じるセルビア。

誰もが「I'm right(わたしは正しい!)」と信じ、ぶつかるのですが、「正しいもの」は、その時の権力によって変わるので、「正しいものなど、どこにもない」のです。

要所要所で、音楽が右脳に響いて、感情が説得されます。
鎮魂と、許容(受容ではない)の念が、心にストンと落ちてきます。

それにしても、動かされるものと、変えられないものとがありますよね。

ヨノイが首だけ地上にだされた(見せしめ?)セルビアの遺髪を、切り取るシーン。
組織の秩序を守りながらも、どうしょうもない思いをみせるシーン

ラストにローレンスが「わたしなら、あなたを助けることができないわけではない」と言う台詞に被せるように「I'm ready to die(死ぬ準備(覚悟?)はできている).tomorrow morning」とハラが言うシーン。
お互いに、分かりあえないのがわかって、その人が己の信じる道を全うするため、死を尊重するしかないやるせな。
不器用なハラが、精一杯気持ちを伝えようとする「メリークリスマス、Mr.ローレンス」とくり返すぎこちない笑顔と言葉。
「笑うしかない」という状況なのです。

同胞に「俺だったら、ハラきりしているよ」と言われながらも、見せしめにされるセルビアを見張るローレンス。
そして、ローレンスだけが生き残った現実。
己の道を貫いて、生延びるのが正しいのか、死をもって自分の道を貫くのか?

戦いは、それぞれの「正しいこと」のみを貫こうをする時に、起きることなのでしょう。
己の信じることをまっとうする姿が、鋭利な刃物のように、美しかったりするのかもしれません。

「わたしが正しいんだー」と主張したくなった時に、♪チャララララ♪と頭の中に響きそうです (ー_ーゞ

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posted by けいけいあかか at 00:06 | Comment(0) | 映画のレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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